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咀嚼(そしゃく)のすごい効果!

食事の時に、よく噛んで食べましょうと
教えられたころはないですか?

私たちが食事をするとき、無意識に咀嚼しています。
咀嚼には、食べ物をかみ砕くこと以外にも、
私たちの健康を守るための役割があることがわかっています。

現代人は咀嚼力が弱くなっているといわれています。

調理済みの食品や食べやすく加工されたりしている現代の技術発展のため
咀嚼数が減少したことで、噛む力だけでなく、咀嚼を支えるパーツの衰えも顕著になっています。

本記事では、咀嚼についての解説と
健康について、さらにダイエット効果についてもお伝えしていきます。

咀嚼とは

咀嚼は、食物を口の中で細かく噛んで粉砕することです。
歯、舌、唇、顎、頬を使って咀嚼運動を行なっており、
口の中での食物の粉砕や消化に加えて、発音や顎の筋肉の鍛錬など、
人間の生理的な機能にも影響を与えます。

噛んで食べることは、食物を消化し、栄養素を体内に吸収するのに非常に重要です。
さらに、咀嚼は口の中の唾液の分泌を促進するため、唾液中に含まれる消化酵素が食物を分解を促し
唾液の自浄作用によって、汚れが溜まって細菌が増殖することを防ぐことができます。

咀嚼することによって、食物を細かく砕くことができ、喉を通りやすくすることが主な役割であり
餅を喉に詰まらせたり、飴が喉に詰まったりするなど
窒息につながったり、最悪の場合、死亡の可能性もあるため、
よく噛んで食べることは大切です。

胃腸にも良い影響があります。
食物を十分に咀嚼することで、食物が胃に達する前に細かく砕かれ、
胃腸の消化器官が食物をより効率的に処理することができます。

食事をする際には、ゆっくりと噛むように心がけることで
満腹感を感じやすくなり、過食を防ぐことができ
習慣化することで、健康的な食習慣を身につけることができます。

咀嚼の健康効果

咀嚼には、身体的な効果や健康に関する効果があります。

  • 消化を促進する
    食物を細かく噛むことで、唾液の分泌が増え、唾液中に含まれる消化酵素によって、
    食物を分解するのに役立ちます。
    そのため、消化を促進し、胃腸の負担を軽減することができます。
  • 栄養素の吸収を助ける
    咀嚼によって食物を細かく砕くことで、胃や腸で栄養素を吸収するのに必要な表面積が増え
    栄養素をより効率的に吸収することができます。
  • ダイエット
    咀嚼によって、満腹感を感じやすくなります。
    これにより、過食を防ぎ、食事の量を調整することができます。
    消化を促進さら、脂肪の吸収を抑制することができるため、体重管理にも役立ちます。
  • 口腔内の環境改善
    咀嚼によって、唾液の分泌が増えるため、口腔内のバクテリアや食べかすなどを
    洗い流す効果があります。
    咀嚼によって、歯周病や歯垢などを予防することができます。
  • 脳の機能向上
    咀嚼によって、脳に血液を供給するための血管が刺激され、脳の機能を維持する効果が見込まれています。
    さらに、咀嚼には記憶力や集中力を高める効果もあるとされています。

食事をする際には、ゆっくりと噛むよう心がける
口を動かしながら食べる意識をすることで、顔まわりの筋肉の引き締めにも効果があります。
さらに、健康的な消化を促すことができると考えることができ、
消化の促進は、内臓の働きを正常化させるため、内臓全般にもメリットがあります。

咀嚼と脳の関係

咀嚼には、脳にも影響を与える効果があることが判っています。

咀嚼することによって、顎や顔面の筋肉が刺激され、脳に血液を供給するための血管が拡張されます。これによって、脳の酸素や栄養素がより効率的に供給され、脳の機能を維持する効果があります。

食物の咀嚼運動は、舌の動きや口の中の温度、食感、味覚などの情報が脳に送られます。
この情報は、咀嚼中枢と呼ばれる脳の部位で処理され、咀嚼に関する神経回路が形成されます。
咀嚼によって活性化される口腔内の神経受容器が、脳内のストレス反応を抑制する神経回路を活性化するため、ストレス軽減、リラックス効果が見込まれます。

咀嚼の動作によって、脳内の神経回路が活性化され、
神経細胞の生存や成長に関わる神経栄養因子(※)が分泌されることが明らかになっています。
※神経栄養因子には、神経細胞の増殖やシナプスの形成、神経保護などの機能があり、
脳の発達や維持に重要な役割を果たしています。

脳内の神経栄養因子の分泌量が増加することは神経細胞の保護や成長を促進します。

咀嚼することは脳の活性化につながり
脳の活性化が健康へ、さらに身体の各器官への刺激、活性化をもたらします。

さらに、咀嚼と認知機能の関係についても研究が進んでいます。

研究結果から、咀嚼と脳の関係は密接であることが分かります。適切な咀嚼を心がけることは、健康的な生活を維持するためにも、脳機能を維持するためにも非常に重要であると言えます。

また、咀嚼にはストレス緩和の効果もあります。
咀嚼することによって、噛む動作に伴って顎の筋肉が緊張し、リラックス効果があるとされています。脳内のセロトニンやドーパミンといった神経伝達物質の分泌を促進させ、
気持ちの落ち込みを緩めストレスや不安を緩和する効果があります。

さらに、咀嚼で脳を刺激することで集中力や記憶力を高める効果もあるとされています。
咀嚼することで、脳の血流が増え、脳の活性化が促進されるため、
集中力や記憶力を改善するためと考えられます。
咀嚼によって認知機能が改善されることも、同時に示唆されます。

チューインガムがストレス、不安、うつ病、自己集中力、学業成績に与える影響についての
研究をご紹介します。

看護学生250名から100名を抽出し3群にわけ
34名を長期ガム咀嚼群、33名を短期ガム咀嚼群、33名をコントロール群に設定
・長期間咀嚼群:うつ、不安、ストレス、自己注目の全項目において1回目の質問表記載時が2,3回目の質問表記載時よりも有意に高い値を示しました。
・短期間咀嚼群:うつと不安は1回目と2回目で有意差なしです。1,2回目と3回目とは有意差有りでした。ストレスの1回目は2,3回目より有意に高い結果となりました。自己注意に関しては全ての時期において有意差を認めませんでした。
・コントロール群:うつ、不安、ストレスに関しては全ての時期で有意差を認めませんでした。自己注意に関しては1,2回目が3回目よりも有意に高い結果となりました。

さらに、テストの成績は
長期咀嚼群(76.5±4.1)は、短期咀嚼群(72.3±8.1)、コントロール群(72.7±9.3)と比較して有意に高い成績となりました。

チューインガムがストレス、不安、うつ病、自己集中力、学業成績に与える影響
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31125164/

結果から、ガムによる咀嚼運動は不安やストレスを軽減させることがわかり
脳をリラックス、落ち着かせる効果が見込まれます。
さらに、テストの結果からも集中力など脳の活動を活性化させたのではないかと考察できます。

まだまだ、研究がなされており、海馬の活性化が起こるのではないかと
仮説など咀嚼運動と脳の関係には目が離せません。

咀嚼×ダイエット

咀嚼は、ダイエットにも効果的な方法の一つとして知られています。
咀嚼することで食べ物をよく咀嚼すると、
食物を消化するために必要な時間が増え、満腹感を得ることができ
食べ物の摂取量を減らすことができることも考えられます。
また、よく咀嚼することで、消化酵素の働きを助け、食物をより効率的に消化することができます。

また、血糖値の上昇を抑える効果も示されています。

北海道大学の研究では
咀嚼運動が食後の血糖値およびインスリン濃度に与える影響を、朝と夜で比較する実験を行い、咀嚼運動が糖代謝能に与える影響に概日リズムが存在するか否かを検証した。

被験者には、実験参加に先立ち規則正しい生活(23~0時就寝、7~8時起床)
を1~2週間おくるように指示し、その後
(1)75gグルコース溶液を用いた経口糖負荷試験
(2)試験食(白米200g)を1口当たり10回咀嚼する試験
(3)試験食(白米200g)を1口当たり40回咀嚼する試験をそれぞれ実施
その結果、75g経口糖負荷試験を行った際の血糖値は、これまでに報告されているように、夜に高くなりやすいことが分かった。朝8時と夜20時では異なり、血糖値は75gグルコース溶液を摂取した60分後以降、夜の試験では朝の試験に比較して高い値となり、血漿インスリン濃度は朝の30分後の値が夜の試験時に比べて有意に増加した結果となった。

Morning Mastication Enhances Postprandial Glucose Metabolism in Healthy Young Subjects
https://www.jstage.jst.go.jp/article/tjem/249/3/249_193/_article/-char/ja

血糖値が上昇すると、糖を吸収するインスリンというホルモンが多く分泌され
体内に糖の吸収を促す働きをします。このインスリンが大量に分泌されることで
体内に余分な糖を吸収する結果となり、糖が消費できずに体脂肪として体に蓄積していきます。

そのため、血糖値がゆるやかに上昇させることは、インスリンの分泌をゆるやかに増やすため
体内の糖の吸収率を下げ、余分な体脂肪を溜め込むリスクを軽減させることが見込まれます。

咀嚼によって、満腹中枢が刺激され食べる量を減らすことができ
血糖値の上昇を緩やかにする、消化吸収を促す効果があるため、
ダイエット時によく噛んで食べることは
効率良く身体の中の脂肪を燃焼させることが可能となるため、ダイエット効果があると言われています。

ただし、咀嚼のみでダイエットができるわけではありません。
咀嚼だけで体重を減らすことは困難であり、適切な食事摂取量と運動習慣の改善が必要です。
過剰な咀嚼は口の周りの筋肉の疲れや歯への負担を引き起こすため、
咀嚼量には適度な範囲があることを頭の隅に入れておきましょう。

しんどいと思うまで咀嚼運動を行う必要はありません。

まとめ

咀嚼は、健康と深いつながりがあります。

咀嚼することによって、食物を細かく砕くことができ、
食物を消化し、栄養素を体内に吸収するのに非常に効率的に行うことができます。

さらに、咀嚼運動は脳を刺激し、脳の活動を活性化させることがわかっているため
記憶力の向上や認知症の予防の効果も見込まれます。

ダイエットの効果をより促すことにも咀嚼は役立っています。
血糖値の上昇を緩やかにしたり、満腹中枢を刺激したりして食べ過ぎを防ぐことができます。

よく噛んで食べることは健康へのメリットもあり
料理を楽しむ、味わって食べることもできるため
ぜひ、日常で意識して取り入れてほしい習慣です!

気がついた時に、ぜひやってみてください♪

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