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質の良い睡眠をとると、基礎代謝が上がる?

現代では、忙しい日々で十分な睡眠がとれていない人が多い傾向があります。
寝る時間があればやりたいことをして有効活用したいと思う人も多いかもしれません。

しかし、睡眠は身体を休ませるだけでなく、ぐっすり眠るとホルモンの分泌量が増え、代謝がよくなったり、食欲が抑えられたりして、ダイエットにうれしい効果も期待できます。

質の良い睡眠をとるだけで基礎代謝を上げ、痩せやすい体質に近づくことができるのです。

本記事では、睡眠と基礎代謝の関係について解説していきます。

睡眠と基礎代謝の関係

睡眠中には、様々なホルモンが分泌され、体の修復や成長を促します。特に、成長ホルモンは、筋肉の修復や成長を促進するだけでなく、脂肪燃焼を促し、基礎代謝を高める効果があります。

成長ホルモンは、筋肉の合成を促進し、脂肪の分解を促す働きがあるため、余分な脂肪を体内に溜め込みにくくなります。

そのため、睡眠をしっかりとることで、筋肉量が増え、基礎代謝が向上し、何もしていなくても消費エネルギーが増えるため脂肪燃焼効果が見込まれます。

また、睡眠不足は、食欲を増進させるホルモンであるグレリンの分泌を増加させ、食欲を抑制するホルモンであるレプチンの分泌を減少させることが研究で判明しています。

そのため、睡眠不足は過食につながりやすく、基礎代謝を低下させる原因にもなります。

質の良い睡眠は、体内の細胞の活性化や臓器の働き、ホルモン分泌の正常化など、身体の内側が整いやすくなるため、基礎代謝が十分に働きます。

寝るだけで脂肪燃焼が加速する理由

睡眠中に脂肪燃焼が促進される理由はいくつかあります。

1. 成長ホルモンの分泌

睡眠中、特に深いノンレム睡眠の間に「成長ホルモン」が分泌されます。このホルモンは脂肪を分解し、筋肉を修復・成長させる働きがあります。成長ホルモンの分泌を最大化するためには、深い睡眠を確保することが重要です。

2. 交感神経の働き

深い睡眠をとることで、交感神経と副交感神経のバランスが整い、脂肪燃焼を促進します。特に、夜間の適切な体温調整が脂肪燃焼に大きく影響すると言われています。

3. 睡眠中の血糖値調整

睡眠中には血糖値が安定し、脂肪の蓄積を抑える効果があります。質の良い睡眠でインスリンの感受性が正常化し、エネルギーに必要な分だけの脂肪を吸収するため、余分な脂肪がため込みにくくなります。

成長ホルモンの分泌を活発にする「3・3・7睡眠法」

「3・3・7睡眠法」とは日本の肥満研究の権威である医師、左藤桂子氏が提唱した睡眠法です。
この睡眠法による論文はまだありませんが、多くの睡眠に関する研究から導き出した方法と言われています。

・寝始めの3時間はまとめてぐっすり眠る
(睡眠の最初の3時間は成長ホルモンの分泌が最も活発であり、脂肪分解や新陳代謝の促進に重要)
・夜中の3時には寝ていること
(午前3時前に眠りにつくことで、体内のリズムを整え、質の高い睡眠を得られる)
・1日のトータル睡眠時間は7時間
(十分な睡眠時間を確保することで、ホルモンバランスが整い、食欲のコントロールや代謝の維持)

これを「3・3・7睡眠法」と呼び、
眠り始めの3時間は成長ホルモンが集中して分泌される
夜の10時から夜中の3時くらいまでの時間帯に成長ホルモンが分泌されやすい
長すぎても短すぎても睡眠の質は下がる
という根拠から提唱されました。

2022年に発表された論文では、
肥満でない健康な男性に、2週間の間、1日4時間睡眠と9時間睡眠をランダムに経験してもらい、エネルギー摂取量や消費量、体重の影響を調べました。
12 人の健康な非肥満者 (男性 9 人、年齢範囲 19 ~ 39 歳) が
4 日間の順応期間、14 日間の実験的睡眠制限 (4 時間の睡眠機会) または対照睡眠 (9 時間の睡眠機会)、および 3 日間の回復期間の21日間、エネルギー摂取量、エネルギー消費量、体重、体組成、脂肪分布、循環バイオマーカーを繰り返し測定した。
結果、同じ食事量なのに4時間睡眠のほうが1日約300kcal多く摂取していました。
また、9時間睡眠期間と比べて腹部の総脂肪面積が9%、内臓脂肪が11%増加しました。

Effects of Experimental Sleep Restriction on Energy Intake, Energy Expenditure, and Visceral Obesity
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35361348

睡眠時間が短いことで、日中の脳の働きや仕事の効率が低下し、ケアレスミスが増えたり、集中力が低下して勉強や仕事にかかる時間が長くなったりします。
さらに、自律神経のバランスが崩れ、ホルモンの分泌が乱れることで、頭痛やめまい、耳鳴り、動悸などの不調を引き起こす可能性も高くなります。

睡眠方法も「ただ寝れば良い」だけではなく、質の良い睡眠がより効果を最大にします。

質の高い睡眠をとるために

質の高い睡眠をとるためには、以下のポイントに注意することが大切です。

6~8時間の睡眠を確保する

成人の理想的な睡眠時間は6~8時間と言われています。十分な睡眠をとることで、代謝機能が正常に働き、脂肪燃焼が促進されます。
複数の研究から、7時前後の睡眠時間だと、生活習慣病やうつ病の発症および死亡リスクが最も低く、これより短い睡眠でも長い睡眠でも、発症の危険性を増加させるリスクがあることが判っています。

睡眠環境を整える

快適な睡眠環境を作ることも重要です。

  • 就寝1時間前にはスマホやパソコンの使用を控える
  • 遮光カーテンを使用し、暗い環境で寝る
  • 寝る前にカフェインやアルコールを摂取しない
  • 毎日同じ時間に寝て、同じ時間に起きる習慣をつける

就寝前にリッラクスする環境を

スムーズに⼊眠するためにはリラックスし、脳の興奮を鎮めることが⼤切です。このためには、睡眠に就く前に少なくとも1時間は家事や仕事、勉強に追われずリラックスする時間を確保することがおすすめです。
寝る前に軽いストレッチをすることで、副交感神経が優位になり、深い睡眠を促します。また、血流が良くなることで代謝が活発になります。

タンパク質を意識した食事を摂る

基礎代謝を上げるには、筋肉量の維持が大切です。寝る前にプロテインやヨーグルトを摂取すると、筋肉の修復を助け、脂肪燃焼効果が期待できます。

光環境を整える

「明るさ(照度)」「波長(ブルーライト)」「時間帯」に配慮した光環境が重要です。
起床後から日中はできるだけ明るい光を浴び、就寝前はできるだけブルーライトを含む明るい光を避けることが、良い睡眠につながります。
さらに、朝起きたらすぐに太陽の光を浴びることで、体内時計がリセットされ、夜に深い睡眠をとりやすくなります。

睡眠時間や就床時刻に過剰にこだわり、眠気が訪れていないにもかかわらず無理に眠ろうとすると、脳の興奮がむしろ⾼まり、寝つきを悪化させることがあります。
眠気が訪れていないにもかかわらず無理に眠ろうとすると、寝つけないことを必要以上に悩んだり、⽇中の悩み事を寝床に持ち込み、余計に寝つけない経験はありませんか?
その場合はいったん寝室を離れ、静かで暗めの安⼼感が得られる場所で、眠気が訪れるまで安静状態で過ごし、眠気が訪れてから寝室に戻ることで深い睡眠に繋がります。

まとめ

質の良い睡眠は、成長ホルモンの分泌を促すため、基礎代謝の向上につながります。
ホルモンが正常に分泌されることで、細胞の活性化も見込まれ脂肪燃焼だけでなく、身体の内側が整います。

しかし、睡眠だけで基礎代謝が劇的に上がるわけではありません。
基礎代謝を上げるためには、バランスの取れた食事、適度な運動、そして質の良い睡眠が重要です。

単に寝るだけではなく、自分自身の睡眠環境・食生活・生活習慣などを見直してみましょう♪

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