近年、心拍数が測れるスマートウォッチやマシンの導入によって
心拍数を意識できる機会が増えています。
心拍数は、年齢や生活習慣、体調などによって変化していくため
脂肪燃焼だけでなく、健康維持のためにも自分の身体を知る手段として、心拍数を把握しておきましょう。
本記事では、心拍数の基礎知識、脂肪燃焼に最適な心拍数についてご紹介します。
心拍数とは
心拍数とは、一定の時間内に心臓が振動する回数のことを言います。1分間での振動数を示します。
正常な脈拍は1分間に60~100回程度とされています。
脈拍が1分間に100以上打つ状態を「頻脈」と言い、安静時に120以上あると病気を疑われます。
リラックスした状態で、手首や首のつけ根等、脈を感じられる場所に指(または手のひら)を置いて、脈拍の数を数えます。
10秒間脈拍数を数えてその回数を6倍にしたり、30秒間の脈拍数を2倍にしたりしてもOKです。
まずは、1分間の脈拍数を出して、自分の心拍数を把握してみましょう。
心拍数が高い→緊張したり興奮すると、心臓がドキドキして脈拍が早くなり、心拍数が高くなります。
心拍数が低い→睡眠中、起床時、リラックス状態は心臓の拍動がゆったりとなり、脈拍が減少し、心拍数が低くなります。
運動時には身体が必要とする酸素が増加し、それを供給するために血液を全身の組織に送るため、心拍数は増加します。
運動強度が増加するに従い心拍数も上昇するため、運動強度の一つの目安としても心拍数は必要とされています。
脂肪燃焼の効率アップ
基本の心拍数とは別に、最大心拍数というものがあり、一般的に「220-年齢」で計算することができます。
30歳の人の最大心拍数は190回/分
50歳の人の最大心拍数は、170回/分ということになります。
そして、脂肪燃焼を高めるための心拍数は、最大心拍数の60パーセントといわれています。
例)30歳の人の最大心拍数は190(回/分) = 220 – 30。脂肪燃焼に効果的なのは最大心拍数に対して60%ですので、190 x 0.6 = 114(回/分)となり、114回/分が脂肪燃焼に効果的な心拍数
以上のように計算できますが、だいたい心拍数は100〜130くらいがダイエットに適していますし
絶対にこの数字というよりも、自身の体調や強度も考慮しましょう。
脂肪が燃えやすい心拍数
米国のマウントサイナイ医科大学をはじめとする国際的な研究グループによって
運動によって脂肪がどれくらい燃焼しているのか、脂肪燃焼が効率的に行われる心拍数の範囲を推定した脂肪燃焼ゾーンの確立を調べた研究があります。
対象者26人(女性11人)にさまざまな強度で運動をしてもらい、
呼気と吸気の酸素と二酸化炭素の比率から脂肪の燃焼度を計算し、
実際の脂肪燃焼の効率が、心拍数が推奨範囲にあるときに本当に高まるのかを比べました
研究からわかったことは、脂肪の燃え方は人によって違い、
「脂肪燃焼ゾーン」といわれる一般的な目安と、実際に脂肪燃焼が効率的に行われる心拍数との間には平均23拍の差が見られるということです。
研究結果では、「脂肪燃焼ゾーン」の目安は正確ではないと結論づけました。
この研究では、対象の人数も少なく、科学的根拠が確立されていないため、まだまだ研究されています。
心拍数の指標はあくまでも目安であり、脂肪燃焼は、身体にある糖質やアミノ酸、さらに運動強度や運動時間によっても大きく左右されるため、拍数は一つの目安という認識であると考えます。
心拍数ばかりに目をむけるのではなく、一つの指標として120~130/分を意識することは良いことです。心拍数を把握することで、運動強度の調整も行いやすくなります。
脂肪燃焼・ダイエットの効率には、意識する要素が多くあり、
酸素を利用したエネルギー供給や継続時間、摂取エネルギーも考慮されるため、
意識しやすいものから取り組み、継続こそがダイエットの近道なのでコツコツ頑張りましょう♪