鉄分は足りてますか?
鉄分の1日必要摂取量は男性10mg、女性18mgと言われていますが、日常の食事のなかで十分な量の鉄分を摂取するのはとても難しいです。
また鉄分といっても吸収されやすい「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」に分かれ、どの食材が吸収に適したヘム鉄を含んでいるのかもいちいちチェックしなくては…と思うと、なかなか大変ですね。
鉄分が足りないとどんなことがおこるの?
鉄分が足りないことで、血液中のヘモグロビンが不足した「貧血状態」になります。
ヘモグロビンは酸素を体中に行き渡らせる大事な役割を果たしていますが、ヘモグロビンが不足することにより全身が酸素不足になり、疲れやすい、めまい、動悸、息切れなどの症状があらわれます。
「最近ちょっと疲れやすいかも?」という方は貧血を疑ってもいいかもしれません。
特に女性は生理で1日2mgもの鉄分を失うと言われているので、意識して摂取する必要がありますね。
簡単に鉄分を摂取するにはどうしたらいいの?
一番簡単な方法は鉄剤を服用することです。
病院で血液検査をして鉄欠乏症であると診断されたら処方してもらえるので、それを飲んで「貯鉄」することで貧血状態は解消されます。
もちろん、処方薬に限らずサプリメントでも気軽に摂取できますね。
ただ、一時的な服薬によって解消するのではなく、”鉄分が不足しにくいライフスタイル”を身につけることもオススメです。
鉄分が不足しにくいライフスタイルってなに?
ずばり、調理器具に鉄を導入する!
たとえばお茶を飲むためのお湯は南部鉄器で沸かす、とか
料理を作るときは鉄鍋を使う、とか
スープを作る時には鉄タマゴを入れる、とか
日々口にするものを鉄に触れさせることで自然と鉄分を摂取することができます。
調理中に鉄鍋から溶出する鉄量の変化を調べた論文によると、食酢やケチャップを使用して調理した場合鉄溶出量は顕著に増加し、また体に吸収されやすいヘム鉄とのことでした。
油を使用すると鍋からの鉄の溶出量は抑えられるそうなので、油は控えめにしたいですね。
でも鉄鍋って扱いが難しいんじゃない?
確かに、よくあるフッ素加工のフライパンと比べると食材がくっつきやすい、洗剤を使って洗ってはいけない、など取り扱いが難しいかもしれません。
鉄鍋は手がかかる分、「育てる」ような感覚で取り扱いたいですね。
新品の鉄鍋を買ってきたら、まずはしっかり焼き切って、そこに油をしっかりひいて、野菜くずを炒めるシーズニングという作業をする必要があります。
調理に使ったらすぐにブラシを使ってお湯でしっかり洗って、火にかけて乾かします。
慣れてしまえばそんなに難しいこともないので、ぜひ取り入れてください。