【カロリー】について深めよう
ダイエットや食事面を考えた上で、
よく「ゼロカロリー」や「低カロリー」という言葉を耳にする機会が多いのではないでしょうか?
普段何気なく使っていて、意識している【カロリー】について、きちんと知ることで
健康的なダイエットに繋がります。
本ブログでは、カロリーについての正しい知識とカロリーの付き合い方について深め、皆様に知識をお伝えしていきたいと思います!
カロリーとは?
カロリーとは、簡単にいうと、熱量を表すエネルギー単位のことです。
【cal】【kcal】と表示され、食品面では【kcal】キロカロリーが使われており、食品ラベルなどにも記載されています。
カロリーは、熱量の単位なので、エネルギーと表現されています。
つまり、消費エネルギー=消費カロリー という同義語と捉えて問題ありません。
人間は、生命活動をする上で、エネルギーを生み出しています。
立つ、歩く、食べる、話す、考えるなど、人が身体を動かす時にはエネルギーが必要になります。
一般的に使われているカロリーとは
【人間が身体を動かすために必要なエネルギーの量】のことであり、
エネルギーの源は、たんぱく質、脂質、炭水化物の3大栄養素の食事から利用し活動しています。
エネルギーの生成過程において名称が異なっているため、【摂取カロリー】と【消費カロリー】に分けられています。
摂取カロリーとは?
摂取カロリーとは、食材をそのまま単純に燃やしたときエネルギーではなく、
体内で燃やした(消化・吸収・分解が行われている状態)ときに生成されるエネルギーの量のこと。
例えば、栄養成分表では、ささみ肉100gが105kcalと表示されています。
この105kcalは、体内で分解・消化・吸収が行われた時に生成する熱量エネルギーを表しています。
ここで、ひとつ疑問点を持ってほしいのですが、
この摂取カロリー、どうやって計算しているのかご存知でしょうか?
メニュー表や食品ラベルに記載されているカロリーは、正確なエネルギー量なのでしょうか。
日本においては、文部科学省が算出する日本食品標準成分表のデータベースがあり、
そこから食材や原材料に分類され、算出されています。
エネルギー(kcal)=アミノ酸組成によるたんぱく質(g)×4 +脂肪酸のトリアシルグリセロール当量(g)×9 +利用可能炭水化物(単糖当量)(g)×3.75 +糖アルコール(g)×2.4 +食物繊維総量(g)×2 +有機酸(g)×3 +アルコール(g)×7
※ 糖アルコール及び有機酸のうち個別のエネルギー換算係数を適用する化合物等はその係数を用いる
日本食品標準成分表2020年版(八訂)
※ 組成の成分値がない場合は、当該成分に対してのみ従来法の成分値による計算で代替する
ただ、この算出方法は、食材に含まれる炭水化物・タンパク質・脂質のグラムから計算されており、
調理方法や食べ合わせ、さらに性差や体格差による消化率の違いにおいて、考慮されていません。
同じ食材であっても、摂取の過程によって、摂取カロリーは異なっていて、
メニュー表や食品ラベルに記載されているカロリーは、国が算出しているものですが
100%正しい数字ではないことを理解しておく必要があります。
摂取カロリーという数字だけにこだわるのではなく、
何を食べるか、どんな栄養素を取り入れるか、ということを考えて食事を見直すことで
健康的に痩せることができます。
消費カロリーとは?
消費カロリーといえば、基礎代謝と身体活動量のこと。
消費カロリーは、総合的な代謝のことで
- 基礎代謝(生命活動で生まれるエネルギー)
- 食べ物を燃やして生まれる食事誘発性熱産生 / DIT
- 身体活動量 運動/非活動性熱産生
※非活動性熱産生(NEAT)は、日常生活の運動以外の活動。仕事や洗濯、家事・料理、買い物
【基礎代謝】
基礎代謝とは、生命を維持するために必要なエネルギー量のこと。
簡単にいうと、布団の上で何もしなくても、消費されるエネルギーのことである。
生きているということは、心臓はもちろん、体温を維持するためなどに筋肉や臓器が活動しているため、エネルギーが生成されている。
消費カロリーを考える上で、基盤となる基礎代謝ですが、
厚生労働省が表示している、基礎代謝量などの数字は平均値なので、すべての人に当てはまる数字ではないです。
参考程度の数字として、捉えておきましょう。
摂取カロリー>消費カロリーは痩せる?!
結論から言うと、摂取カロリー>消費カロリーは痩せます。
消費エネルギーが摂取カロリーを上回れば、余分な脂肪が分解されエネルギーに変わるので、脂肪が落ちて、結果として痩せることができます。
しかし、今までの内容を踏まえて、摂取カロリーをはじめ
消費カロリーを正確に把握することは、ほぼ不可能ということがわかります。
そのため、【カロリー】というエネルギー量の単位の数字に着目するのではなく
運動をして、筋肉の活動を高め、代謝量を上げることや
食事において、摂取する栄養を考えたり、調理方法などを考慮することでダイエットに繋がります。
単にカロリーを意識してダイエットするのは、非効率に当てはまり
さらに、栄養素という面でもバランスが崩れてしまうため、健康を害してしまいます。
カロリー制限によるダイエットは、あまりおすすめしません。
健康的なカロリーコントロール
肥満への主な原因は、消費しきれなかったカロリーが脂肪として体内に蓄えられてしまうことなので
【カロリーの数字ばかり気にしてはいけない】
という本記事の訴えを頭に入れていただくことは大変光栄です。
しかし、記載されているカロリーは、正確な数字ではないから大丈夫と暴飲暴食してしまうと
消費しきれないエネルギーが脂肪になり、太ってしまいます。
同じ食材であっても、調理方法や食べ合わせによっても摂取カロリーは異なります。
簡単にいうと、油で炒めたり焼く工程は摂取カロリーが増加しますし、茹でたり蒸すことは
肉や魚であれば、水に脂が溶けるため摂取カロリーは減少し、低カロリーとなります。
「低カロリー」と記載されているものよりも、脂質が多く含まれる食材を茹でたりして摂取するほうが
結果として摂取カロリーを押さえることになります。
身体を動かしているエネルギーは食事から生み出されます。
どんな食材の栄養素から、身体を動かすエネルギー源を取り入れようか…と考えることが
健康的なダイエットへの近道だと思っています。
まとめ
カロリーとは、人間が身体を動かすために必要なエネルギーの量のことです。
身体の脂肪を落とすためには、消費カロリーが摂取カロリーを上回ることで、体内の余分な脂肪がエネルギーに変換され、ダイエットに繋がります。
しかし、このカロリーという数字ばかりに目を向けてはいけません。
あらゆるところで表示されているカロリーの数字は、全てに人に当てはまる数字ではなく
平均的に算出されている数字なので、あくまで参考程度の指標にしておいたほうがいいでしょう。
カロリーとうまく付き合っていくことが健康には欠かせません。
- どの食材を取り入れて、身体を動かすエネルギー源を作り出すか
- どうやって身体を動かすエネルギー量を増やすか
上記のように、考えながら食事を楽しむと、自然と健康的な身体を手に入れることができるでしょう。
本記事で、カロリーへの関わり方を少しでも見直していただけると幸いです。
ダイエット、健康維持には、カロリーだけでなく
食材の栄養素や血糖値、糖質・脂質の取り入れ方、消化吸収、腸内環境など、
意識することがたくさんあり、我慢をする機会が多いかもしれません。
一番の大敵は、この我慢によるストレスです。
毎日毎食、気を使うのではなく、うまくチートデイなどを作り
自分の身体と会話(活力がある、身体が軽い、肌の調子がいい、など)しながら
無理なく、健康的に、理想の身体を手に入れましょう。