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オーバートレーニング症候群にご注意!

オーバートレーニングという症状をご存じでしょうか。
運動後やトレーニング後に疲労が残ったまましっかりと栄養や休養を取らないでいると、その分疲労が残ったままだったり、体力の低下がみられるようになり
生理的な疲労が回復しないまま、積み重なることで起こる慢性的な疲労状態のことです。

健康的な身体のため推奨されている運動ですが、やりすぎることによって身体の不調を招いてしましいます。運動やトレーニングは休養と栄養のバランスが大切になってきます。

真面目な人ほど、休んではいけないと身体に無理をさせてしまう傾向があるため
体調の悪いときは、トレーニングのメニューを変更したり負荷を軽くする、運動を中止するなどの
自分の身体をと対話する必要があります。

本記事では、オーバートレーニングについて解説していきます。

オーバーワークとオーバートレーニング

オーバーワークとオーバートレーニングは似た言葉で
どちらもトレーニングのやりすぎという点では共通していますが、原因や症状が異なります。

オーバーワークとは、運動強度の高い運動を一気に行ってしまうことによって、体に一時的な負担がかかり、筋肉疲労などが起こる状態です。負担はかかるものの、それが継続することはなく睡眠や休息をとることで回復します。激しい練習をして疲れた日があったとしても、一日休めば次の日はしっかりと回復している場合はオーバーワークになります。

オーバーワークでの疲労はしつこく継続することはなく休憩や休息をとることで回復しますが
オーバートレーニングは、一時的な疲労状態ではなく慢性的な疲労状態です。

オーバートレーニングは、疲労が残っている状態で休息を取らないまま継続してトレーニングを続けてしまうことで正常な疲労回復がなされず、疲労感や倦怠感が続き、体調が落ち込んだままになってしまう状態のことを指します。

オーバートレーニングの症状は、運動を続けることや一般的なトレーニングでも発症する可能性があるため、オーバーワークよりも一般的に注意が必要です。

オーバートレーニングはすぐに発症するものではなく、回復しない期間が蓄積して
身体にSOSとして現れます。

・疲労         2,3日で回復
・オーバーリーチング  2,3週間で回復
・オーバートレーニング 1ヶ月以上の回復期間

オーバーワークによる身体への負荷をリセットするリカバリーや休養日を取らずに運動を再開すると、オーバーリーチングの状態になりやすいです。
しっかり回復期間を設けることで、超回復の理論に伴い、筋肉の成長が見込めますが、十分な回復期間がないことで、身体への負担が大きくなり、オーバーリーチングの状態を引き起こします。

オーバーリーチングは通常よりもひどい筋肉痛として表れ、ハードな運動を連日行った場合に起きやすい傾向があります。 疲労や意欲の低下を感じ始め、一般的にオーバーリーチングは、数週間の休養の回復期間を取ることで症状は抑えることができますが、オーバーリーチングは身体のSOSと考えましょう。
無視して同じレベルのトレーニングを続ければ、オーバートレーニング症候群に繋がります。

オーバートレーニングになった場合、数週間はトレーニングを完全に休まなければ回復しないこともあると言われています。

2020年に『Redox Biology』で発表された研究では、
筋肉がオーバートレーニングによって失われた筋力と機能を取り戻すにはより多くの時間が必要になることから、リカバリー期間が長くなるという結果が示されている。
リカバリーが不足したことで悪化した体の炎症を通常レベルに戻すのにも時間がかかることが判った

Intramuscular mechanisms of overtraining https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7284919/

オーバートレーニング症候群の場合、初期症状は軽くて気がつきにくいものですが、症状が進行していくと、パフォーマンスの低下や、疲れやすくなったりするのをはじめ、全身の倦怠感や睡眠障害、食欲不振、体重の減少、集中力の欠如、安静時の心拍数や血圧の上昇、運動後に安静時の心拍数や血圧に戻る時間が遅くなるなどの症状が表われてきます。

オーバートレーニング症候群の要因

初期段階では調子がおかしい、疲れがとれないといった疲労が蓄積した症状ですが、症状が進むと疲労が慢性化し、オーバートレーニング症候群と診断されます。

オーバートレーニング症候群の要因は、単に筋肉が疲労しているということばかりでなく、肉体的あるいは精神的なストレスにより、脳の視床下部や脳下垂体から分泌されるホルモン(コルチゾール、カテコールアミン、テストステロンなど)のバランスが崩れることも同時に起こっていると考えられています。

基本的には、運動やトレーニングによる負荷は、体にとってストレスになり
ホルモンや自律神経の調整をする脳の「視床下部」でストレスが受け止められ、そこから末梢へ影響が及んでいきます。
しかし、疲労回復に必要な休息や栄養素が不足することで
肉体的・精神的なストレスによって、脳の「視床下部」や「脳下垂体」と呼ばれる部位から分泌されるホルモンのバランスが崩れることで、自律神経の乱れも引き起こし、トレーニング症候群が引き起こされるという説が有力です。

要因として
・強いストレス
・十分でない回復期間
・栄養不足
・ホルモン分泌の乱れ
様々な要因が絡まって引き起こされる症状であり、人によって症状が異なるため診断が難しいと言われています。

自律神経やホルモンバランスの乱れによって
疲労が蓄積している初期の状態は運動中の筋肉のエネルギー代謝効率が悪化することにより、筋肉に障害を引き起こします。
さらに疲労が回復しないことで、循環動態や呼吸、血管内皮などの機能低下などにより息切れ、動機、めまい、疲労感などの症状がみられ、なかなか症状が回復せず、慢性的に疲労感が抜けなくなると
免疫機能の低下、自律神経系の不調、ホルモンバランスの障害、不眠や抑うつ状態など身体の不調を招きます。

回復の力は個人によって違いますが、変えられない要素と、自分で変えらる要素があり、回復を促進させることは可能です。

「変えられない要素」遺伝、年齢、運動経験(子供の頃の運動経験)、ホルモンの分泌量、など
「変えられる要素」睡眠、栄養、鍼灸マッサージなどケア、ホームローラー、ストレッチなどセルフケア、クールダウン、アクティブレスト(積極的休養)、など自分で行うケア

変えられる要素であるの休養や回復、栄養面などで自分をしっかりケアすることが大切です。
仕事が忙しい、睡眠不足、コンビニや偏った食事、座りっぱなし、肉体的、精神的ストレス、病気などは回復力が落ちる要因になるため、健康的な意識が回復力を高めることができます。

予防するには?

予防には、「休養」がとても大切になってきます。
運動を控えて身体を休ませ、バランスの良い食事を摂ることが基本です。

休むと言っても、完全休養の必要はなく
筋トレの場合はトレーニング部位を変える、有酸素運動だとストレッチをするなどの範囲で身体を動かしましょう。

栄養面においても食事内容を見直し、特にビタミンB群やビタミンCを摂取を意識してみましょう。健康を意識することで必然的に回復していきます。
食後30分〜1時間は、活発な活動はせずゆったり過ごすことで、脳や筋肉に血液が集中することなく、胃腸や肝臓に消化吸収に十分な血液が使われるため、食後はゆっくりするのがおすすめです。
お風呂に入ってすぐ寝るのではなく、就寝の2~3時間前の入浴する(入浴で一時的に体温が上がり、布団に入るころ体温が下がってくる時間帯がおすすめ)など
日常の生活リズム、過ごし方も意識してみると、より回復力が高まります。

さらに、オーバートレーニング症候群は日ごろの起床時の心拍数や体温のセルフチェックで早期発見が可能です。疲労症状が高まるにつれて起床時の心拍数の増加や体温の上昇がみられるため、心拍数を一つの目安にする方法もあります。
(1分間に10拍以上増加していると要注意)
体はもちろんですが、脳を休ませることも大切で、トレーニング中は基本的に脳が緊張状態にあるので、その緊張から脳を開放してあげる時間が必要です。

毎日運動やトレーニングを行わないと不安、という方もいらっしゃるかもしれませんが、休養はとても大切で、休むこともトレーニングの一つであり、身体を回復させることは重要であることを理解して、
取り組んでみましょう。

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