今では、サ活ともいわれるほど、サウナが流行中ですね。
なんとなく美容や健康に効果が期待できそうだけれど、
具体的にどんな効果があるのか知らない人も多いのではないでしょうか。
サウナは北欧フィンランドの発祥で、
子どもからお年寄りまで幅広く楽しまれています。
本記事では、サウナの効果についてお伝えしていきます。
サウナの効果
サウナが身体に及ぼす最大の効果は、温熱効果です。
いわゆる「温熱療法」であり、癒しと回復の効果が見込まれ
あらゆる健康法と関連していると言われています。
サウナに入ることで、急激な温度の上昇の刺激により
循環器系、呼吸器系、心血管系、そして免疫系の働きが促進されます。
さらに、発汗・血管の拡張により
大量の血液が体を流れるため血流促進の効果が期待できます。
血流促進によって、血行が良くなります。
血行がよくなることで、
・細胞の新陳代謝が良くなり、必要な酸素や栄養が全身に行き届きやすくなり体内が整う
・筋肉のこわばりが解け、身体がほぐれる
・リラックス効果がある
・ストレス解消
・自立神経を整える
など嬉しい効果がたくさん見込まれます。
さらに、サウナで汗をかくことも健康に関連しています。
汗腺には体温を調節する重要な役割があり、これは自律神経の働きによって調整されています。
つまり、サウナという外的刺激によって汗腺を開き、
自律神経による体温調節機能を回復させる効果もあります。
サウナは80~90℃という熱気浴で
https://www.sauna.or.jp/kisochishiki/saunabook_5.html 日本サウナ・スパ協会
サウナに入ると血流は安静時の2倍近く亢進し、酸素量も増えるため
疲労回復効果が高まります。
汗と共に疲労物質(乳酸)が排出されるので、
肩こり、腰痛などの神経感覚的症状が改善も見込まれます。
サウナ→水風呂は、体を温めて冷やす温冷交互浴で
温・冷を交互に実施すると、血管の拡張と収縮が繰り返され
交感神経・副交感神経のともに刺激されるため、自律神経のバランスが整いやすくなります。
温めたときの血管の拡張と、冷やしたときの血管の収縮が続けて起こり、
ポンプ作用によって血行が促進され、全身を巡ります。
サウナの血圧と心拍数の変化を調査
19 人の健康な成人ボランティアを対象に、25 分間のサウナ セッション (93° C、湿度 13 %)、
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31126559/ The blood pressure and heart rate during sauna bath correspond to cardiac responses during submaximal dynamic exercise.
およびその後の 30 分間の休止期間中の血圧と心拍数の関係を調査
サウナ使用中は、血圧と心拍数が増加し、サウナ浴後、血圧は低下しました
結果として心筋酸素消費量が増加します。
サウナ使用中の心臓への負荷は、60 ~ 100 ワットの中程度の身体的負荷に該当する結果となった
調査対象人数が19人と少ないですが、血圧の低下にもつながることが判っています。
しかし、高血圧の方や持病を持つ方は
サウナ後の血圧の急低下を招く恐れがあるため、
かかりつけ医に相談してサウナを楽しみましょう。
サウナにダイエット効果なし
サウナに入る前と後だと、体重に変化があり
痩せた!とサウナにはダイエットの効果があると思っている方もいますが
サウナに入ることで、減った体重は
元々身体に存在していた水分が汗となって排出したため
一時的に体重の数字が減っている状態であり
身体の体脂肪が減ったわけではないため、ダイエットとの直接的な関係はありません。
しかし、サウナで痩せるというより、
サウナによって痩せやすい体を手に入れることができます。
サウナによって、血流促進させることで
新陳代謝・基礎代謝の向上、内臓の正常な働きによって、脂肪を燃焼しやすく
太りにくい身体を手に入れることができます。
生活習慣の見直しや運動・食事によるダイエットと並行して
身体の中を整える意識でサウナを取り入れるのは、おすすめです(^^)
サウナに関する研究
サウナに関する研究はフィンランドで多く取り扱われています。
特に、近年では
長年の追跡調査による統計データの分析結果も出てきており
さまざまなサウナの効果が発表されています。
東フィンランド大学のサウナ入浴と精神病性障害のリスクの研究では
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30173212/
精神障害のない42 ~ 61 歳の男性 2,138 人を対象に
週に 1 回、2 ~ 3 回、および 4 ~ 7 回
に基づいて 3 つのグループに分類したところ
週1グループに対して
週に 4 ~ 7 回サウナ セッションを行った場合の精神病のハザード比 は
0.23 で有意な差があることが証明されました。
これは、週4~7回入るグループの精神疾患発生率はなんと約70%低下している
ことを証明しています。
Sauna Bathing and Risk of Psychotic Disorders: A Prospective Cohort Study
一般的な男性集団における頻繁なサウナ入浴と精神病性障害の将来のリスクとの間に
大きな影響があると考えられます。
42~61歳の一般人で、女性が867名、男性821名を対象に
平均15年のフォローアップ調査では
サウナの入浴頻度は週に1回、2~3回、4~7回の3グループ
サウナ週1回:10.1
https://bmcmedicine.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12916-018-1198-0
サウナ週2~3回:7.6
サウナ週4~7回:2.7
1000人/年 の平均心臓病死亡発生数の結果
週に4回以上サウナに入る人は
週に1回サウナに入る人より心臓病による死亡率を73%も下げる
週に2~3回サウナに入る人でも週に1回だけ入る人より心臓病死亡率が25%低減
Sauna bathing is associated with reduced cardiovascular mortality and improves risk prediction in men and women: a prospective cohort study
心拍数が平均一分間120~150回まで上がるといわれており
心拍数が上昇することは心臓を鍛えていることと同様なので
サウナに入ることで、心臓が強くなり、心疾患のリスク軽減が見込まれている
のではないかと考察しています!
サウナ浴の内分泌作用
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S2451965019301048
サウナ浴は、ホルモンレベルに多くの急激な変化が見込まれます
抗利尿ホルモンの産生を増加させ、レニン-アンギオテンシン系が活性化
下垂体前葉ホルモンのうち、
成長ホルモン (GH) とプロラクチン (PRL) の分泌が増加も報告されています
Endocrine effects of sauna bath - ScienceDirect.com
サウナに入ることで、さまざまなホルモン分泌を促し
成長ホルモンの増加が見込まれることで、筋トレを楽しむ人にも
サウナはメリットが考えられますね!
他にもさまざまな研究データがあるため、
気になったものがあれば、ぜひ調べてみてください!
まとめ
サウナに入ることで、
血流促進の効果があり、目には見えないですが身体の中を巡る血液にとても好影響があります。
治療的な要素としては、サウナに入ることでの即効性の効果は
それほど高くないかもしれませんが
血流促進により、身体の芯から温まることで、血管はもちろん
心臓に対しても
さらには、汗をかく解放感や精神面に対してもリラックス効果や
自律神経のバランスが外的刺激によって整う面でも
健康につながります!
さらに、サウナは長期的にみて、健康を維持する・疾患リスクを抑えるという
予防面で、健康に深く関係していると考えます。
サウナに入ることを習慣にすると良いという研究結果もあるため
積極的にサウナを楽しんでみてください♪