着圧レギンスや着圧ソックスなど、よく見かけるようにまりました。
履くだけで痩せる、脂肪燃焼という宣伝効果を目にする機会が多くありますが
本当にダイエット効果はあるのでしょうか。
本記事では着圧レギンス・着圧ソックスに焦点をあてて
ダイエットとの関連性についてお伝えしていきます。
着圧とは？
着圧とは、着用することでカラダにかかる圧のことです。
着用した部分に固定的な、圧がかかります。
キツめのソックスやレギンスを着用することで、筋肉を引き締めます。
そうすることで、運動効果が期待でき、むくみ解消や美脚効果とうたわれています。
圧をかけることで、下肢静脈瘤に効果的なため、医療的用の着圧ソックスも出ています。
医療用は、別名で弾性ソックスとも言われ
一般的な着圧商品よりも締め付けが強力で、
足首からふくらはぎへ段階圧をかけることで筋ポンプ作用を助けます。
しかし、市販で販売されている着圧レギンスやソックスも医療用であっても
滞っている血流に対して、圧という負荷をかけ、筋ポンプ作用が働くようにするため
その場での効果は感じられますが、根本的な解決にはなっていません。
着圧レギンス・ソックスは、段階加圧により足を程良く締め付けますが
圧力がかかりすぎて血行が悪くなる可能性もあるため、
長時間の着用、一日中履くことはおすすめできません。
圧力が強ければ、より効果的だという判断は間違いです。
場合によっては血行障害を招く恐れもあるため、履くときは段階的に
弱圧から試してみましょう。
基本的には足が心臓より下に位置するとき、
立ち仕事やデスクワークをする日中に着用するという使い方がおすすめです。
日中に足を圧迫してあげれば、
夜や寝ている間のむくみや足がつったりする症状が緩和されます。
さらに、寝ているときに身体に圧という負荷をかけるよりも
リラックスしているありのままの状態の方が、睡眠の質が深くなると考えられます。
現在では、昼用ソックスと夜用ソックスなど
用途・長さなどによって、圧のかかり方が異なるものも出ているので
自分自身が着用する状況も考慮して、選びましょう。
着圧をすることでの効果は？
着圧レギンス・ソックスは医療用も出ているため
医療用ソックスを用いての効果をお伝えしますが、市販で販売されているものと
圧の構造が違うと、以下のような効果は見込めません。
段階的圧設計を考慮することで
・血行促進
・下肢静脈瘤の予防
・筋ポンプ作用を促す（ふくらはぎの筋肉への刺激）
効果が期待できます。
足首周辺が最も着圧が強く、足首より上になるふくらはぎにかけて
段階的に着圧が弱くなっているため、ふくらはぎの筋肉へ負荷をかけ、
深部にある静脈を締め付けることで、
重力に逆らって心臓に運ばれる静脈内の血液の流れを助け、血流促進に繋がります。
以下の症状に当てはまる方は着圧が強い傾向があります。
・着用していているときはいいけど、脱ぐと1時間以上、痕・線が残ってしまう
・使用後、余計むくみを感じる
・運動効果もあるのかもしれないが、疲労感が強く出る
などの場合、無意識に身体に着圧による負荷がかかっている状態です。
とくに、むくみに対して、着用している場合
その場のみ楽に感じる傾向が高い人が多いと考えられます。
むくみとは、血液の循環が悪くなったときに引き起こされます。
長時間同じ姿勢を続けたりしていると
ふくらはぎの筋ポンプが働かず足の血液の循環が悪くなり
重力の影響で血液が心臓に戻りにくく
皮膚の下に余分な水分が溜まり、
さらに老廃物も血中に溜まり、体内の循環が滞ることで、むくみます。
そのため、着圧によって
筋ポンプ作用を促すことは、滞りを解消することができますが
一時的なもの（着用しているときのみ）の効果です。
あくまでもむくみやだるさをやわらげるものでしかないため
運動や血液をサラサラにするための食事の見直しなど
原因である身体の機能的問題を整えてあげることが大事になります。
着圧レギンス・ソックスは痩せるのか
着圧レギンス・ソックスを履くことで、身体に圧がかかり
血流が流れやすくなりますが、それは一時的なものであり、
見た目では引き締まっている等に見えますが
自分自身の身体の脂肪が燃えているわけではありません。
副作用もあるので、使用する場合は用途をきちんと守りましょう。
今まで動かなかった筋肉が、圧によって負荷がかかり
ポンプ作用（主にふくらはぎ）が働くことで、むくみが解消に間接的に老廃物が流れやすくなり
脂肪を溜め込みにくい体質となる可能性は考えられます。
圧がかかることで、余計な水分や老廃物の蓄積を防ぎむくみの予防や
血行が促進されることで
毛細血管までしっかり血液が行き届くため、冷えが解消されたり
血行促進で、身体の循環も良くなり代謝が上がるため
効率良く脂肪が燃焼されやすくなります。
つまり、着圧レギンス・ソックスを履くことで
ふくらはぎの筋ポンプ作用が働き、全身の血行促進されます。
血行が促進されることで
間接的に、むくみ解消・冷え解消・代謝アップ・脂肪燃焼促進
の効果が期待できます。
言い換えれば、着圧に拘らず血行が促進されれば
むくみや冷えに悩まされず、代謝も高い状態で太りにくい健康的な体を手に入れることができます。
しかし、着圧レギンス・ソックスを「履くだけ」では、
血行促進しやすい状態にあるだけで、ダイエット効果、痩せるとは断言できません。
プラスαの運動や栄養を考えた食事など、生活を整えることが大切です。
着圧ソックス×スポーツ
着圧レギンス・ソックスには
血流促進効果があるため、運動時に着用すると
パフォーマンスアップや疲労回復を高めるのではないかと考えられます。
2017年にイギリスのセントメリーズ大学で行われた研究で、
過去に行われた着圧ウェア実験から23件のランダム化比較試験で
・0～2、 2–8、 24 の回復時間 でポイント、 それぞれ、
https://www.researchgate.net/publication/316362752_Compression_Garments_and_Recovery_from_Exercise_A_Meta-Analysis
着用ありではグループの 66% を削減しました。
着圧ソックスを使うとトレーニング24時間後の回復に効果ありです。（効果量 0.49）
・筋力回復に対する CG の効果は有意であった
2 ～ 8 で大きな、非常に可能性の高い有益な効果
h [ES = 1.14(95% CI 0.72、 1.56)]
そして[24時間 [ p \ 0.001、z = 3.70、ES = 1.03 (95% CI 0.48、1.57)]
・持久力の回復はわずかですが、それほどではありませんでした
着圧によって、筋力の早期回復という結果でしたが
マラソンなどの長距離、持久力に関しては、それほど優位な差が見られませんでした。
回復に関しても、着用あり・なしで
大きな差がみられず、パフォーマンスに関しても、それほど変わらないという結果でした。
とくに、着圧は感覚的に負荷がかかっているのが感じやすいため
本当に圧によってのパフォーマンスが向上なのか
プラセボ効果（思いこみ）なのか
分けることが難しいと判断されています。
野球選手やランナーが付けているものは
テーピングのように筋肉を固定し、余分なパワー発揮を軽減する
効率よく筋肉を動かせる螺旋設計、生地の編み方を変えることで
着圧効果とテーピング効果を一度に得られる同じ効果のため
着圧とは異なります。
まとめ
着圧レギンス・ソックスは
直接的に脂肪燃焼、ダイエット効果は考えられにくいです。
着用することで、主にふくらはぎの筋ポンプ作用が働き
血流が心臓まで戻り、身体の循環が良くなることで
むくみ解消、冷え解消の効果が見込まれます。
しかし、着圧レギンス・ソックスは
一時的にその場を解決するもので、根本的に身体の循環が改善している状態では
ありません。
滞りにくい状態を着圧を履くことで記憶することも大事ですが
長時間同じ姿勢でいることや
ふくらはぎの筋力が低下していることが
むくみ、太りやすい原因です。
まずは、自分の生活環境を見直し、できる範囲で身体の血行促進するように
30分に一回は立ち上がる、しゃがみ込むなど身体を動かしたり
血液をサラサラにするビタミンCやEPAなどを含む食材（玉ねぎやレモン、青魚など）
を積極的に食べるなど
できる範囲から取り組むことで、徐々に余分な脂肪が燃焼されていきます。
ダイエットのために、着圧レギンス・ソックスを選ぶより
運動や栄養を考えた食事など、生活を整えることで、
健康的に引き締まった身体を手にいいれることができます。
