運動をしているときや、寝ている最中に突然起こる
「痙る」という症状は、多くの人が経験したことのあるのではないでしょうか。
筋肉がつるという現象は、
筋の神経伝達によって、筋肉の伸縮する働きが誤作動を起こしてしまい、
筋肉が強く縮んで動かせなくなってしまう状態です。
本記事では、痙る症状の解説と
対処・予防方法についてお伝えしていきます。
痙るとは?
筋肉が過剰に収縮して激痛が起こる症状で、医学的には有痛性筋痙攣といわれています。
別名「こむら返り」とも言われています。
腓腹筋(ふくらはぎ)を痙ることが多いですが、
足指・スネ・前もも・腕など、全身において痙る可能性があります。
数秒〜数分間続く筋肉の収縮で、局所が隆起し硬くなっており、
重症の場合は筋肉が傷んで軽度の肉離れになっていたり
治まった後の翌日以降も痛みが残ることがあります。
痙るメカニズムとしては
筋繊維の中にある筋紡錘・腱紡錘という筋肉の収縮に大きな役割を
担っている感覚器の働きが悪化することで「痙る」と言われていますが
この筋紡錘・腱紡錘の悪化の原因はまだ解明されていません。
原因としては、
・血流が滞り血行不良の冷え
・ミネラルバランスの乱れ
・筋力低下、運動不足
・水分不足
など様々な要因が考えられていますが、わかっていない部分も多い現状です。
足がつる(こむら返り)の症状は
年齢が上がるごとに発生頻度が高くなることがわかっています。
50歳までに誰もが一度は経験し、
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK499895/ Muscle Cramps
50歳以上の最大33%もの方がこむら返りで困っている
そのうち20%の方でこむら返りが日中の休息時間にも発生
睡眠中や普段も日常生活でも発生するため、大きく生活の質を落とす可能性がある
痙った時の対処方法
通常であれば症状は、数分で治まる症状がほとんどですが、
少しでも早く痛みや不快感を緩和したいと思います。
まずは、収縮している筋肉を伸ばす方向にストレッチすることが
筋肉の収縮を和らげるため一番の方法です。
しかし、痛すぎて動けない
ストレッチしようと思ったら、また痙りそうな場合は
皮膚への刺激によって収縮を和らげる方法もあります。
患部を撫でるようにマッサージして、刺激を与えることも効果的です。
痙っている筋肉の収縮を伸ばす・緩めることで
症状を緩和することができるため、患部は冷やすよりも温めたほうが効果的です。
余裕があるときはツボ押しや鍼も
中脳や脊髄で神経化学物質が放出され、運動ニューロン活動が調節されるため
有痛性筋痙攣には効果的です。
痙らないための予防方法
睡眠中の痙る症状は
昼間の活動による筋力疲労や血行不良、冷房などによる体温低下が主な原因のため
身体を冷やさないように意識しましょう。
入浴や足湯をして温かいお湯にゆったりと浸かり、体の芯まで温めることが大切です。
朝方に痙りやすい場合は、寝ている間に身体の水分が蒸発しているため、
水分不足が主な原因と考えられています。
寝る前にしっかり水分を摂りましょう。
運動中の痙る症状は
筋肉疲労と過剰発汗による脱水と電解質の喪失が主な原因です。
こまめに水分・塩分・電解質の補給を心がけましょう。
筋肉の低下、柔軟性が衰えてしまうと
身体が硬くなり、血行が悪くなりやすく、運動中に痙る症状を招く原因になります。
日頃から筋肉を伸ばすストレッチを行い、
体内の循環を良くし、筋肉をしなやかに保つことが大切です。
食生活での予防法としては、
神経の伝達をスムーズに行うためのミネラルを積極的に食べましょう。
筋肉が収縮するときは、カルシウムイオンが細胞内に流れ込み
逆に、細胞からカルシウムイオンが放出されると、筋肉が弛緩します。
そのため、カルシウムも大事な栄養素ですが
この細胞内に流れ込むときにマグネシウムが大量に消費されます。
筋肉機能が正常に働くには、常に細胞内からカルシウムを汲み上げ、
血中カルシウム濃度が適正に保たれている必要がありますが
その働きを円滑に行うマグネシウムが不足すると、
こむら返りが起きたり、血行不良を招きやすくなります。
そのため、カルシウム・マグネシウム・カリウムなどを含む
ミネラルを積極的に食事に取り入れましょう。
※一般的に、カルシウムとマグネシウムの摂取量の目安は
2:1のバランスが健康に良いとされています。
カルシウム:牛乳やチーズなどの乳製品、小魚や干しエビ、牡蠣などの魚介類に豊富
マグネシウム:あおさやわかめなど海藻類、大豆や納豆などの豆類に豊富
パワープレートの振動
BROSTOKYOで使用しているパワープレートの振動は
痙る症状を予防するにも最適です。
パワープレートの規則正しい振動は
筋紡錘へも刺激することができ、無意識に多くの筋肉の収縮を促しています。
・筋肉の柔軟性アップ
・血行不良の解消
・筋肉を刺激して、身体の芯から熱産生(身体が冷えるのを予防)
・神経細胞の機能を高める
など「痙る」症状に対しての、対処・予防にぴったりの効果が期待できます。
繰り返しパワープレートの振動を身体に刺激させることで
筋肉の質、神経細胞の活性化により「痙る」症状を引き起こしにくくなると考えられます。
まとめ
「痙る」とは、筋肉が伸縮バランスを崩し、
異常な収縮を起こしている状態のことを指します。
栄養不足や水分不足、冷え、足を酷使したり、筋肉疲労などが原因で
日頃の適度な運動や睡眠、バランスの良い食事などを意識し
規則的な生活リズムで健康になり、「痙る」症状の予防につながります。
筋肉がつるという場合は、突然起こり、長くても3分程度で痛みが緩和されるため
あまり過度に心配する必要はありませんが、
週に1回以上つるという方は、
腰部椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症など、腰や背中の神経が悪くなっている
病気が隠れている可能性があります。
頻繁に痙る場合、一度医療機関で診察を受けることをおすすめします。